あるいは本でいっぱいの海

Or All the Seas With Books

主に書評ブログ。本、音楽、映画について書きます。

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

それは天気のせいさ(『うつヌケ -うつトンネルを抜けた人たち-』田中圭一)

気づけば夏が終わりすっかり秋の気候になりました。ここ最近は季節外れの台風が来たり、日ごとに気温が激しく変わったり。そんな季節に特におすすめの漫画です。 「うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち」という漫画で、作者は田中圭一さんという方です。こ…

犬は勘定外 感想 英国的ユーモア(『ボートの三人男』ジェローム・K・ジェローム)

「ボートの三人男」ジェローム・K・ジェローム、丸谷才一訳(中公文庫)です。表紙には書かれていませんが、「犬は勘定に入れません」という副題を持っています。 本作のオマージュ作品、コニー・ウィリス「犬は勘定に入れませんーあるいは、消えたヴィクト…

沼地に咲く花のように(『沈黙』遠藤周作)

新潮文庫出版の、遠藤周作の長編小説です。世界文化遺産に「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」が登録されたことがきっかけで読んでみました。 あらすじ 史実に基づいて創作された小説であり、島原の乱後に日本に訪れた、ポルトガル人司祭の運命を描…