あるいは本でいっぱいの海

Or All the Seas With Books

主に書評ブログ。本、音楽、映画について書きます。

2020-01-01から1年間の記事一覧

サバイバル小説2020(『日本沈没2020』原作:小松左京、ノベライズ:吉高寿男)

文春文庫出版の、Netflixのアニメ「日本沈没2020」の小説版です。原作は小松左京の代表作「日本沈没」であり、物語の舞台を現代に移してのリメイク版だと思い読んでみました。 本屋でふと見かけて購入した時点では、日本沈没がアニメ化していることを知らず…

揺らいだものも多数(『ゆるぎないものひとつ』B'z)

youtu.be B'zのバラード曲「ゆるぎないものひとつ」。『名探偵コナン 探偵たちの鎮魂歌』を見たのですが、その映画の主題歌です。 力強いメロディもさることながら、ストレートな歌詞もお気に入りの一曲です。 笑いながら別れて 胸の奥は妙にブルー 言いたい…

非常事態ってやつも歓迎です(『ニシヘヒガシエ』Mr.Children)

youtu.be ある意味緊急事態宣言のおかげ?で、ミスチルのYouTube公式チャンネルで懐かしいPVが続々と解禁されています。 ライブでも定番の一曲で、中盤のダークな曲のブロックでよく演奏される印象です。ライブでは2番の「この指とまれ」のところが特に盛り…

逆未知との遭遇(『もたらされた文明』星新一)

「悪魔のいる天国」(新潮文庫)収録のショートショート。 舞台はとある星・ピル星。調査隊を乗せたロケットがついに帰ってきました。予定よりも遅くなった調査隊の帰還を、ピル星の住民たちはを固唾を飲んで見守ります。乗員たちの努力の結果、ロケットは無…

喉元過ぎれば(『味ラジオ』星新一)

「妄想銀行」(新潮文庫)収録のショートショート。 放送局から配信される特殊な電波によって口の中の神経を刺激することで、 味のしないものを食べているときにも、様々な味を人々にもたらしてくれる「味ラジオ」。 テレビやラジオの番組表のように、スケジ…

収束の日はいつか(『復活の日』小松左京)

連日ニュースとなっている新型コロナウイルスによるパンデミック。個人ではできる限りの情報収拾と対策はしているつもりですが、罹患するのも時間の問題なのかと不安な気持ちが日に日に強くなっています。 こんな状況で思い出すのは、ハルキ文庫出版の小松左…