サプリみたいなうた(『いたちごっこ』チャットモンチー)
MVやメロディとは対照的にトゲのある歌詞。上京ソング「東京ハチミツオーケストラ」の続編にあたる曲だと思っています。
純粋で希望と不安が入り混じった「東京ハチミツオーケストラ」と比べて、東京の暮らしにも慣れ、若干の諦めのようなものが混じっています。かつての夢も叶い、今の生活に不満もないはずだが、それでも何か物足りない、といった感じです。
うたいたいうたがなくなっていくのがこわいだけなんだよ
歌を歌うわけではなくとも、この歌詞には強く共感できます。
毎日が忙しくなるにつれ、目の前のことしか考えられなくなり、好きなことに対する興味も薄れていってしまうのではないかという不安があります。
止まれない街 ここ東京
帰れないふり ここ東京
「 止まれない街」と言いながら、最後には「帰れないふり」と付け加えています。本気で帰ろうと思えば帰ることはできる。自分が延々と「いたちごっこ」を続けていることを東京のせいにしながら、それなりに満足した毎日を過ごしていくのも悪くはなさそうです。
タイトルの「いたちごっこ」という言葉が持つ、埒があかない、きりがないという意味。気づいたら1年が終わっていた、なんてことにならないよう適度に新しいことにチャレンジするつもりです。まさに「サプリみたいなうた」です。