あるいは本でいっぱいの海

Or All the Seas With Books

主に書評ブログ。本、音楽、映画について書きます。

フランツ・カフカ

それなら僕はやったかもしれない(『審判』フランツ・カフカ)

岩波文庫出版の、フランツ・カフカの長編です。光文社古典新訳文庫では『訴訟』というタイトルで出版されています。私は岩波の『審判』しか読んでいないのですが、タイトルが違うだけでも全く違う作品のようですね。『審判』だと、主人公が裁かれることが前…

Life Is an Open Door(『掟の門』フランツ・カフカ)

『カフカ短編集』(岩波文庫)に収録されている短編です。たった4ページの物語ですが、寓意性が高く様々な解釈ができます。 あらすじは以下になります。 掟の門前に門番が立っていた。一人の男がやって来て、入れてくれ、と言うが、門番は今はダメだという。 …

毒虫になった男の話(『変身』フランツ・カフカ)

ある朝、グレーゴル・ザムザがなにか気がかりな夢から目をさますと、自分が寝床の中で一匹の巨大な虫になっているのを発見した。 この有名な出だしから始まる小説はフランツ・カフカの『変身』です。